サンプル帳でみるのと、椅子に張ったものが此処まで違う 不思議な3D効果

この商品ほど、プロデュースした私を騙した商品は、過去に一つもありません。
この商品は、ウールを再現したく、3D思想で試作、工夫を重ねていきました。
写真をプリントすると、本物に見えませんね。 それでは、ただの写真です。
過去も今も、デジタルプリントサービスの多くがこのタイプで、見栄えを中心とした多少の加工をして、写真やイラストデータを出力するだけです。
30年近く前、Canonさんが試験用に作った工業用の巨大なデジタルプリンターが、近所の工場に搬入され、いい企画を考えて、それで作った商品を売って欲しいと頼まれました。 当時のモノですから、ヘッドの精度も、解像度も悪い。 しかも、遅い。 多くの人はそれで無理と判断していました。 私は、それよりも、大きな欠点を見抜き、使えないと判断しました。 それが、写真やイラストを印刷して、人々は満足するのか、心が豊かになるのかです。 そもそも、写真が欲しいなら、個人のプリンターで愉しめばよい。 我々、プロが介する余地がない。 いやいや、当時は、工業用デジタルプリンターの登場で、我々の仕事が無くなるようなことが言われていました。
例えば、印象派です。 一瞬の輝きを映し出している。 写実的であり、動的であり、何よりも、輝きを写している。 写真で再現する感動と次元が違います。 今回のサンプル帳のメインといっていい、3D手法は、限りなくシンプルに柄を図に落とし込んで、錯覚させて行く技でありますが、このワールドも同じ、シンプルでありながら、錯覚を起こすんです。 私が騙されたのは、結婚式やイベント行う撮影現場の玄関ロビー。 ワールドが椅子に張られ、撮影現場に置いてあるのですが、全く、ワールドと気が付かず、通り過ぎ。 『撮影する椅子は、何処に置いたんだ?』 何度もその前を行ったり来たりです。 張ると、3D効果が増して、本物のウールに見えるというわけです。
この時、核心しました。 確実に、デザイナーさんや設計さん、美術を学んだ人たちは、このリアルな感動を得るだろうと。 ただ、張った椅子を見てもらわないとなりません。 また、置いてあっても、ワールド時がつきません。 これは、PRするのに厄介だな、、、という感想です。
是非、指定してみて見たください。 現場を見たら、彼方此方で使うことになります。 徐々に売れだすタイプのPVCレザーでしょう。 思えば、マニエラもそうでした。
ワールドのA3のプレゼンバージョンのデジタルカタログは此方へ
https://www.sincol-group.jp/digitalcatalog/leather2024-2/#page30
ワールドのB5のサンプルバーションのデジタルカタログは此方へ
https://sincol-group.jp/digitalcatalog/leather2024-3/#page68
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