非常に興味がある化学物質

My flare

添加すると難燃化するプラスチック添加剤 最近の興味について

Q 矢追さんが今興味がある化学、化学物質は何ですか?
A いきなり、プライベートな秘密ですね(笑)。 趣味が ”論文読み” という若干、性格が暗そうな印象を持たれるので、余程、突っ込まれない限り、化学の話をしてるつもりはありませんけどね。
そうですね、沢山ありますけど、数年追っかけていて、気が付いたら商品化されているもので良いですか?

私が、レザーとして、商品化するしないは別にして、そんなことするのか?と言うネタで、最近、結構な時間をかけて調べた論文や商品は、ずばり、燃焼時に炭化を促して、CO2の発生を減らすというものです。 早く炭化させると燃え草がなくなり燃え広がらない事実を利用して、近年の難燃化技術として勉強し、採用してきています。 が、さすがに、直接害があるか分かりにくい CO2が減る という発想まではしていません。 学として身に着けていく感覚です。

Q そんなことができるんですか?
A 商品化した例があります。 それは、CO2ではないですが、何らかの分子構造を持つ悪い化学物質になる前に、他の害のない安定した分子にしてしまえば、何の問題もないよね、というアイデアです。

もう20年前になりますが、当社の塩ビレザーが、塩素を使っているから、燃焼時にダイオキシンがでるとか、巷では左翼系と言われているTVの報道番組が取り上げて、レザーが売れなくなった時期がありました。 椅子は燃やさないでしょ?と抵抗しましたが、現実には、当時、人気絶好のTV番組でしたから、アゲインストの風、レザー事業は存続の危機でした。

かわいそうに、ビニール袋はポリエチレン樹脂のものが多く、塩ビ樹脂製は特殊用途以外はないのですが、通称がビニール袋だけに、とばっちりを受けていました。 そのあとは、イルカの胃袋からビニール袋が出たからダメだとか、ビニールは悪だとか、プラスチック削減だ!といって、不思議なくらい、ビニール袋だけはやり玉に挙がり続けています。 何か左翼の局か、行政との摩擦や確執があったという人も居ますが、真相は分かりません。

そこで、弊社のレザーにある化学物質を入れて、ダイオキシンになる前に、燃焼中に、塩素を化学物質と反応させて、別の分子=別の物質にして、ダイオキシンを出さないレザーを作って、ベストセラー&ロングセラーになっています。 もう役目は終わったとして、私の手で廃番にしました。

日本は、化学を使って便利や経済を発展させてきたわけで、化学で解決できることは沢山あります。 それでも、塩素は燃やすと、ダイオキシンが!!!と、しつこく騒ぐので、”君が今、昼食で食べてきた肉や魚に塩素入ってるよ! 燃やして食べてるけど、食べるときはダイオキシンOKなの? 口に入れない椅子はダメでも?。”と、言いたくなりました。 環境うんちゃらの中には、クジラ捕獲船に、体当たりしてくるようなのが居ますから、怖くて、化学を勉強してこい!くらいしか言えません。 塩ビ悪の報道はおかしいと、ノーベル化学賞を取った湯川秀樹教授も声明をだしてくれていましたけれどね。

サラリーマン組織が強い会社とは言いませんが、一度設定したら覆すのに苦労するので、塩ビはダイオキシンが出るから使わないという?な方針を、それから20年続けた一部上場企業もありましたから、塩ビレザーを売るのに大変苦労したのを鮮明に覚えています。 コストを抑えながら抗菌を標準化したり、寝る間も無いほど、勉強と工夫の連続でしたね。 その苦労のおかげで、どの業界よりも、機能もバリエーションも、世の中のニーズに応える弊社のレザーの発展につながったと思います。 唯の文句タレでは、こうならないと断言します。

Q CO2になる前に、他の物質に変えてしまう?
A そう、炭素Cと酸素O2 がくっつかなければ、CO2にならない。 例えば、高級な肥料としても知られている、リン安や硫安を プラスチックと一緒に燃焼すると、O2 酸素不足での燃焼になり、炭素の全部がCO2にならない。 別な言い方だと、炭素Cの行き場所がないので、いわゆる炭化する。 つまり、炭化をうながせば、CO2はでない。 炭素Cが取り込まれる化学物質があれば、別物質になるので、CO2は出ないことが確約される。 もちろん、プラスチックは、炭素Cを中心とした有機物なので、この現象を使ってもCO2削減には限度があるでしょう。 その%をどう上げるかが化学の使命、課題となる。 経済性とトータルエネルギー消費との兼ね合いで、何パーセント削減すれば、最も環境にやさしいと算数できるでしょうから、有効な手段の一つと考えます。

Q それを商品化するのですか?
A そこ。 それですよ。 すでに炭化を促進する添加剤は商品化されて、プラスチックに入れられて商品化している事例もありますが、それ、ほんとに燃やすのか?と。 燃やさないものを燃やす前提で添加する理由がない。 それこそ環境悪です。 まさに、それ環境にどうなの?です。 もちろん、椅子と寝具の材料専門家の私個人にとってですから、理屈は違うところにあるかも知れませんが。

それよりも、公的な焼却場又は、燃やす場所、燃焼する場所で、その添加剤を入れれば良いじゃん! どうせCO2は、ゼロにならないんだから。 と、合理的な私の脳みそが答えを出してしまう。温暖化効果ガスがダメというなら、CO2よりもモット酷い温暖化効果の高いガスがありますから、そっちの対策の方が大事ではないかと。 例えば、牛のゲップという冗談じみた話などですね、これ、食料問題は当然、たんぱく質を分解して得るアミノ酸産業や、脂肪をつかう化粧品材料産業や、皮革産業の特定業種の経済問題につながっているので、政治が手を出しにくい。 トドのつまり、環境団体がターゲットにしにくい。 みんなでCO2を減らそうの方が都合が良いという見方も論じられています。 真偽は分かりませんけど。 実際、輸入肉を除いて、日本国内で飼育されている中で、毎年100万頭の牛とその15倍から20倍近い豚さんが我々の食生活を支えていますから、生きるという現実と向き合わないと環境とか言ってられませんよ。 食べないで生活できませんし、地球に80億人が住む時代ですからね。

頭の中でどう考えるかが趣味ですから、話はそれで終わりではありません。 続きを考えちゃう。 それなら炉の中に入れるりん安や硫安で、どうやって、より精度をあげてCO2を減らすにはどうしたらよいか、そっちに空想が行ってしまいますね。 その場合、炉の中の空気やゴミの中の水分であるHが、化学反応に加わってくるので、Hの始末をどうするかなど、底知れないわけです。 ゼオライトでもぶち込むかとか。 ゼオライトはPPなどの難燃化に貢献することが分かってきているので、燃焼しにくく、炭化を促進するかもな。。。と。 飽くまでも空想で、特許だの発明とは無縁ですし、ここに書いてあることが誰かの発見だとか特許だとかは、知りませんよ。 沢山の論文をよむと、そこから引用したり、突然関係のない論文がつながったり、その空想を重ねていくのが面白い。

こんな話で良い?

Q 普段は、ただのオッサンにしか見えませんが、矢追さんの話は、話題が何であっても、私の想像を飛んでいて、おもしろいです。
A (ごますりポーズ) 上記も正確ではないかもしれませんよ。 空想話ですからね。 ついでに、CO2を出さない例として、アンモニアは、NH3という 窒素Nと水素Hがついたもので、炭素Cがない。 NH3を燃やしてもCO2は出ない理由です。 水素を安定したアンモニア NH3から取り出して、水素燃料にする方向で日本は纏まってきていると思いますが、 どこにも炭素 Cがないという着眼こそが、化学の基本であり醍醐味です。 プラスチックは、炭素Cだらけ。 炭素のつながりパターンを学べば大体の有機化学が理解できたのと一緒。 興味があるなら、基本のアルカンからスタートしてください。

それにしても、繊維は消費財によく使われるので、リサイクルよりも、燃やして処理するのが、トータルエネルギー的に最も良いと思います。 残せば、脆化して、分解が進みマイクロプラスチックと言い出すしね。 なんで燃やさないんだよと言いたいくらい。 今度は、繊維でも、CO2が出るからダメだという屁理屈が出てきたのでしょうか。 環境問題といいますが、食物連鎖と同じような話。 どれが減っても、次の工程でつくる材料がなくなる、どれか増えるという始末。 単純に解釈する人が文章を書くと、化学の否定につながりやすい。

環境対策は、ビジネスチャンスと言いながら、政府に近いという宣伝で、売り込んでくるような詐欺に聞こえる話もあって、きちんとした知識をもって、気を付けたいものです。

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