Sincol 椅子張りは2冊で1冊

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1冊に纏めると、重たすぎて、運ぶのが大変!


テキスタイルとレザーが一緒の1冊では重すぎです。 また、分厚くなって、商品を一つ一つ見るのが大変です。 私のプロデュースするサンプル帳は、読み物のつもりで作っていますから、開いた際にガタガタしない落ち着き方は大事で、毎度、許容範囲と思われるバランスを検証しています。

2冊持てるサンプル帳が丁度よく、毎度、真剣に考えるのですが、中々ゴールに近づきません。 そして、10年以上も考えぬいたアイデアが、2冊でも1冊感覚で持てる”取っ手”です。
持ち手部分にカットをいれ、二つの取っ手が一つの大きさになる工夫からスタート。 プラスチックの成型方法も調べました。 次第に、洗練していき、手の小さな女性でも2冊持てる形状に仕上げていき辿り着きました。



更に問題が残ります。 取ってが片側に寄ってしまうと、1冊の時に持ちにくいというケースが出たのです。 他の鞄も同じようなカットなら良いのですが、一般に、取っ手は、すべり落ちないようにやや太目。 1冊だけの時もシッカリ持ち運びしてもらいたい。 漸く思いついたのが、台座を工夫して、取っ手が中央と端に動けるようにしたものです。 一度取っ手を倒して、表紙と水平にすると動き、取っ手を立てると、定位置にパチンとハマる仕組みです。 これで機構のアイデアは完成です。 次に大事なイメージ デザイン。

2冊持ちたくないと思われるより、ナニコレ?持ちやすそう!という会話をイメージして思案。 偶々、手にしたのが、私の世代が顎がれる瓶のコーラでした。 地方の飲食店だったでしょうか。 子供の頃は、缶ジュースは200mリットルの小さなものが主流でしたが、何よりもの贅沢は瓶の販売機で、コーラを買って、栓を抜くとその裏にスーパーカーなどの絵が書いてありました。 子供の手で握れる容は中央がくびれている方が良いな、ということで、イメージできるよう、台座の中央をくぼませました。

デザイン上の機能はなく、完全にデザインによるものです。 出来た時に、特許を取りました。 便利ですから、他社さんも特許を使ってくれると良いなと思ってのことです。 オープンな性格なので。

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