ストライプのエンボス(シボ)に、横方向の柄がクロス

柄がCrossする、商品名はそこから採って”エクス”です。
横柄プリント柄だけで、とてもリアル感の強い織物調のデザイン図で、最初はこのプリントをシンプルに使用するつもりでした。
商品をつくる前に、テーマやコンセプトが企画でチーム全体に把握させて、プロジェクトがスタートしますが、9割は粗、その段階で企画したとおりに、プロトタイプが作られて、そこから作り込まれて行きます。 世界にある色々なエンボスパターンは粗全部、頭の中にはいっています。 大体は直感で狙った意匠が出せるのですが、この商品は、頭にあるエンボスパターンで新商品として高いレベルの琴線に触れる想像ができませんでした。 そこで、大分長い間悩んで、プロトタイプの完成自体が可也遅れていました。
ある時、縦ストライプの強いエンボス(シボ)ロールが出てきました。 この手のシボは、無地に直接押しても、プラスチックみたいで質感がなく日本のユーザーにはチープ過ぎて使えません。 なので、頭の中でのシミュレーションでは、反射的にスルーしていたのだと思います。 そこで?!!!です。
例の横柄のプリントとぶつけたらと閃きます。
プロトタイプが上がってきて、ブン! どんびしゃです。 プリント柄も何倍も良くなって、縦のストライプが突然歌い出すサブのボーカルのように、浮き出てきます。 偶に、こういうドンピシャで、世に無い商品ができあがるのです。 それからは、大変。 縦横のバランスから、硬さに至るまで、配合、調整、プリントロールのやりなおし、気がつけばデュー・デートぎりぎり。
写真撮影では、外の光を利用したリアリティーの追求をコーディネーターから事前に打診されて了承。 撮影現場に行くと、これが又素晴らしい。 しかし、撮影すると、同じ方向絡みているのですが、陽の加減でストライプが見えたり、見えなかったり。 目で見ているデザインとカメラが捉えるデザインが異なるのです。 元々、見る方向でストライプが現れるのですが、写真ではそうなりません。 人の目との違いが激しくでるケースです。 影の部分を作って、ご覧の通りの写真となりました。 お店の中では、照明の位置や数で、意匠性が複雑に絡み合い、高い意匠性を発揮するでしょう。
是非、使って見てください。
エクスのA3のプレゼンバージョンのデジタルカタログは此方へ
https://www.sincol-group.jp/digitalcatalog/leather2024-2/#page24
エクスのB5のサンプルバーションのデジタルカタログは此方へ
https://sincol-group.jp/digitalcatalog/leather2024-3/#page48
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